AnimazeとFaceRigの最新比較(リップシンクやiPhoneのトラッキングに無料対応)

VTuberに人気のアバターツール『FaceRig』の後継ソフトである『Animaze』をご存じでしょうか?

実は『FaceRig』のサポートの終了日が、2021年12月31日までに迫っております。

この記事を読むとFaceRigからAnimazeの違いを紹介します。

私は現在、通信系企業で動画コンテンツやマーケティング業務に従事しております。

この記事を見るとFaceRigとAnimazeの違いについて理解する事ができます。

Animazeには無料・課金要素があるのですが、無料部分が大幅アップデートされておりますので併せて紹介します。

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Animazeとは

Animazeとは、SteamでPC版が提供されていたFaceRigの後継アプリです。

Webカメラなどを通じて使用者の顔の動きを検出し、2Dもしくは3Dのアバターに自らの動きを反映させて動画配信をする、いわゆるVTuber向けのソフトウェアです。

スマートフォンからアバター動画を作成できる「Animazeモバイルアプリ」も配信される予定です。

FaceRigのサポート終了日までは、Windows Updateなどの外部要因によってユーザーがFaceRigを使用できなくなった場合、問題を修正する『重要な製品サポート』を継続して実施すると発表しています。

なおFaceRigは、2021年12月31日に終了が予定されています

動画配信をする為には、このソフト以外にもWebカメラが必要です。

 

本格的に配信をするのであれば、カメラはそれなりの性能のものを使ったほうがいいでしょう。

また照明やグリーンバックも用意する事で、顔の認識精度が相当に変わってきます。

VTuber向けのおすすめ撮影機材については下の記事を参照してください。

またAnimazeでゲーム配信をする場合は、カメラ以外にもゲーム画面を録画するキャプチャボードも必要になってきます。

おすすめのキャプチャボードについては、下の記事を参照してください。

FaceRigとAnimazeの違い

FaceRigとAnimazeは同じ会社が作っているだけあって、ベースとなるキャラクターや用途がかなり似ています。

その中でもそれぞれのソフトの違いは主に4つあります。

  • 料金体系
  • アバターのインポート方法
  • トラッキング精度
  • モジュレートボイススキン

順番に解説してきます。

料金体系

FaceRigは買い切り、Animazeはサブスクリプション制(月払いor年払い)です。

FaceRigは1480円で一度購入すれば、半永久的に使用する事ができます。

購入時の初期状態では3Dアバターだけですが、398円の追加アイテムを購入する事で、Live2Dで作成した2Dアバターを動かすことが可能になります。

2021年末にFaceRigの販売が終了すると公式発表されていますが、購入していれば販売終了後も利用する事ができます

これに対して、Animazeはサブスクリプション制です。

月または年毎に料金を支払い続ける事で、フル機能を使うことができます。

Animazeの利用プランは下記3つです。

  • 無料利用(無料、機能制限あり)
  • ベーシック(年9.99ドル、制限なし)
  • VIP(年19.99ドル、月500ドル以上稼ぐ商用利用ができる)

なおFaceRigを持っている場合、Animazeのサブスクリプションが初回半額になるキャンペーンをしています。

無料化の対象

無料版には以下のような制限が科せられます。

  • Animazeロゴの透かしが表示される
  • 60fpsでのストリーミングができない
  • 透明背景が使えない(緑背景は使える)
  • 高度なトラッキング設定ができない
  • 別画面でのキャプチャーができない
  • FaceRigに初めから入っているモデルが使えない(FaceRigを持っている人は使える)
  • mp4形式で動画を保存できない
  • iPhoneをフェイストラッカー(カメラ)として使えない

なかでもロゴの透かしがネックになりやすいです。

透かしがキャラクターに被らないようにウインドウサイズを大きくし、配信画面での表示範囲を小さくして見えなくして使いましょう

また2021.7月に、2種類のリップシンク機能(シンプル/複雑)とiPhoneを使ったトラッキング機能を無料版に含めると発表がありました。

  • シンプルな音声ベースのリップシンク
  • 複雑な音声ベースのリップシンク
  • iPhone Bridge(PC用のiPhoneベースのトラッキング)

更に手の動きを検出するLeap Motionを使ったトラッキング機能も無料のサブスクリプションに対応予定との事です。

このLeap Motionは、これまでFaceRigでしかできない機能でしたので、かなり使用用途が広がる良アップデートであると言えます。

有料化の対象

以下、公式サイトでの案内です。

  1. すべてのAnimazeオリジナルアバター、Live2Dサンプル、背景、小道具、エモートが利用可
  2. サブスクライバーは、パートナーコンテンツだけに課金する事になる
  3. リリース当初は、持続可能なビジネスモデルを作る事とバランスを継続検討

端的に言うと、予め用意されたメニューは使い放題だが、有志が作った独自アバターなどには更に課金が発生するという事です。

正直、無料版で十分事足りますが、自分が配信する動画のクオリティを上げる場合は、有料課金も視野に入れても良いでしょう。

アバターのインポート方法

FaceRigはファイルを特定の場所に格納することでアバターが使えるようになります。

ファイルの置き場所を知らなければ面倒に感じますが、ファイルを置きさえすればアバターを使えるようになりますので、慣れている人は少し戸惑う事でしょう。

対してAnimazeはソフト内のインポート機能を使います。

Animazeはファイルの場所を探さなくてもインポートができるので簡単です

Animazeの画面にモデルデータをドラッグ&ドロップすればインポートが完了します。

 

ただし、Animaze向けにパラメータなどを調整する必要があれば、付属のソフト『Animaze Editor』を使う必要があります。

トラッキング精度

FaceRigに比べて、Animazeのほうがトラッキング精度が高いです。

Animazeを選ぶ最大の理由になるといっても過言ではないでしょう

例えばFaceRigでは顔を30度くらい横にそむけるとトラッキングが外れます。

それに対し、Animazeでは顔を45度近く横に向けてもトラッキングされたままです。

表情の変化もAnimazeのほうが細かく認識されます。

モジュレートボイススキン

Animazeではアバターの見た目だけでなく、声の音もカスタマイズできるようになります。

サンプルを録音して、自分の声でボイスを編集する事も可能です。

FaceRigだけの機能

AnimazeがFaceRigの後継機であるにもかかわらず、Animazeに搭載されていない機能があります。

大きく分けて2つあります。

FaceRigに慣れている人は戸惑うかもしれませんので、注意してください。

複数アバターの表示機能

FaceRigは、同じ画面に5体までのアバターが表示できます。

トラッキングには1人のときと同様に、1台のカメラで行います。

カメラに映っている顔にIDが割り振られ、それぞれのIDに対応したアバターが動く仕組みです。

2人同時に撮影して、それぞれのアバターを別々に動かすなんて事ができるのもFaceRigだけです。

初期アバターの種類

FaceRigからAnimazeになった事で消えてしまったアバターがいくつか存在します。

例えばゲーム実況Vtuberで有名な『バーチャルおばあちゃんねる』で有名な『ヘーゼルおばあさん』です。

なくなってしまったアバターは個別に作成またはダウンロードして入手した物をインポートして利用するようにしましょう。

【FaceRigの初期アバター】

【Animazeの初期アバター】

なおFaceRigのアバターはリアルな質感で、Animazeのアバターは明るい基調なグラフィックです。

Animazeだけの機能

Animazeで追加された機能もあります。

小道具やモデルカスタムの機能も該当しますが、3Dモデル専用の機能なのでここでは割愛します。

Animaze Editorでパラメータ再割り当て

通常、Animaze で指定されていないLive2Dパラメータを動かすことはできません。

しかし、Animaze Editor を使えば対応していないパラメータも動かせるようになります

たとえば、呼吸のパラメータIDは ParamBreath に指定されています。

しかし、パラメータのリマップを設定すれば、これ以外のパラメータIDでも呼吸のパラメータとして割り当てることができます。

また、アップデートによってパラメータの上書き(STR-LIVE2D-RETARGETING-OVERRIDES)もできるようになりました。

この機能によって、カメラで取得できるパラメータ入力を、どのパラメータにでも割り当てられます

例をあげると、Animaze では舌の動きもカメラから取得しているので、この機能を使ってLive2Dモデルの舌パラメータをカメラで動かせるようになります

シーンのセーブ・ロード

メイン画面に表示されているアバターや背景などの状態を、シーンとして保存・読み込みができます。

アバターの位置や拡大縮小もシーンに保存されるので、非常に便利です。

Ctrl + Shift + 数字キーを押すと、1~5番までの対応したスロットへシーンを保存できます

そして、Ctrl+数字キーを押せば保存したシーンの状態に再現されます。

保存したシーンは、設定の「Quick Scenes」で管理が可能です。

まとめ

いかがでしたか?

AnimazeとFaceRigの違いについて紹介しました。

2021年末にはFaceRigの販売・サポートが終了するというのもあり、Animazeはどんどんアップデートされてきています。

リリース当初は不評だったレビューも、最近では好評価になりつつあります。

AnimazeがFaceRigの完全上位互換になるのも時間の問題でしょう。

とりあえず無料でAnimazeを始めてみて、物足りなかったらFaceRigを購入し、販売終了となるまえに割引キャンペーンで有料版Animazeを購入するのが黄金ルートと思われます。

VTuberの方は今回の更新でさらに動画配信が捗る事でしょう。

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