最近YouTubeの切り抜き動画が流行っていて興味はあるけど、やり方や違法性の有無などが分からなくて、今一つ踏み出せないと悩んでいませんか?
切り抜き動画は2ちゃんねる創設者のひろゆきさんが、爆発的に広まったのは記憶に新しい所ですし、今から切り抜き動画に参入しようとしている方も多いことでしょう。
著作権とかYouTubeの規約的に大丈夫なの?
他人のコンテンツで収益化はできるの?
実は、切り抜き動画には守らなければいけないルールが存在します。
私は現在、通信系企業で動画コンテンツやマーケティング業務に従事しております。
この記事を読むと切り抜き動画の仕組みを理解する事ができます。
結論は、コンテンツIDの仕組みを使ってルールを守って投稿する必要があるという事です。
切り抜き動画とは
切り抜きとは、オリジナルの動画投稿者のコンテンツを、第三者が特定場面のみを抜粋し、カットやテロップ等を独自に編集してから再投稿する事です。
主に長時間動画(生放送など)を切り抜きし、アーカイブのような位置づけで保管する事ができるので、時間がない人が短時間で楽しみたい等の需要に応える事が人気の秘訣のようです。
1時間の動画は見れないけど、5分くらいなら見たいわね
これは動画を見る側だけでなく、動画を配信する側(切り抜きされる側)にとっても大きなメリットがあります。
やってみると分かるのですが、動画編集というのは非常に時間がかかり、編集技術も必要です。
生放送等のLIVE配信は、トーク力とネット環境さえあれば誰でもできてしまいます。
しかしその動画を編集するとなると
- オープニング
- タイトル
- サムネイル
- カット
- テロップ
- BGM
- エンディング
ざっとこれだけの編集作業を数時間~数日かけてやる必要があります。
LIVE配信だけで精一杯
その後に編集するなんて時間がないよ
LIVE配信した動画を編集して、ダイジェスト版をアップロードする事は、再生数やチャンネル登録者を伸ばす為に効果があると分かってはいるのですが、非常に労力がかかるし大変ですよね。
切り抜き動画を最速で作る方法については下の記事を参照してください。
違法性について
結論から言うと切り抜き動画は著作権侵害に相当します。つまり違法行為になります。
ただしこれはひとつ条件があります。
それは著作権を侵害されている側が訴える事で、違法性を問うことができるというもの。
逆を言えば、訴えない限り違法性は問われないという事でもあります。
先に書いたように、切り抜き動画には著作権者側にもメリットがあるため、黙認したり推奨したりする投稿者は多いのです。
特に昨今は『有限会社未来検索ブラジル/ガジェット通信クリエイターネットワーク事務局』に切り抜き動画やる前に申請して、動画を投稿するのが主流になっています。
ただしガジェット通信と提携しても守らなければいけないルールは存在します。
詳しくは下の記事にまとめておりますので参照してください。
またYouTube動画のダウンロードに関する行為についても著作権が関わってきます。
詳しくは下の記事を参照してください。
切り抜き動画の収益化
苦労して作った切り抜き動画が収益化については皆さんも気になっている事でしょう。
結論から言うと切り抜き動画は収益化できます。
その条件は以下の通りです。
- 著作権者が切り抜きを解禁している(切り抜きして良いと明言している)
- 著作権者と別途契約を結ぶ
- Content IDを利用する
特にContent IDを設定せず著作権者の動画を切り抜き、収益化されたとしても、その後に動画を削除されたり訴えられる可能性は十分にあります。
YouTubeの収益化のやり方は別の記事で解説していますので、やり方が分からない方は参照してください。
また著作権者だけでなく、善意の第三者による通報によっても動画を削除されたりすることもあるでしょう。
収益化には本人の許可が必要って事ね
なぜならContent IDによって著作権者にはいる収益が減りメリットが少なくなってしまうからです。
ではContent IDとは一体何なのでしょうか?
Content IDの利用
切り抜き動画のパイオニアと言われている2ちゃねんる創設者のひろゆき氏は、このYouTubeの「Content ID」という仕組みに着目しました。
その内容は以下のとおりです
この仕組みを有効活用したひろゆき氏はContent IDを利用して、切り抜き動画の投稿者に半分の収益をあげて折半しているようです。
厳密には、ガジェット通信が手数料を抜いたうえで折半するので、ひろゆきよりも動画投稿者の方が利益を得る事ができる大盤振る舞いの仕組みとなっております。
Content IDの仕組み
Content IDの仕組みはどうなっているのでしょうか?
YouTubeヘルプには以下のような記載があります。
詳しくは公式サイトを確認してください。
つまり以下のような流れです。
まず著作権者がContent IDの手続きをして、著作権者が作成した音声や映像の参照ファイルをYouTubeに投稿します。
するとコンテンツの特徴を表すデータ(フィンガープリント)が作成され、YouTubeのデータベースに保存されます。
そのYouTube内データベースに保存されている著作権者の音声や映像データが、後から投稿された動画と一致しているコンテンツがあった場合、自動検知してくれる仕組みとなっているというわけです。
コンテンツが一致していると検知された後、著作権者は以下の選択をすることが可能になります。
- 動画をブロック
- 動画に広告を貼り収益化
- 視聴者データを追跡して詳しいアナリティクスを入手
ただしこのContent IDを利用するには注意する点があります。
それは、著作権者がコンテンツの独占的権利を所有している必要があるという事です。
例えば下のような例が独占的な権利を所有していないパターンになります。
- ゲーム実況動画
- 使用許可のない音楽
- コラボしている人が切り抜きをOKしていない
ゲーム実況ではゲーム会社に著作権があります。
ゲームプレイをする実況者は独占的権利を所有していないという事です
音楽等もJASRACに登録されているオリジナル音源が動画内にある場合は、JASRACの使用許可が必要になります。
音楽については必ずフリー素材を使用しましょう。
またオリジナル動画にコラボをしている有名人が出演しいる場合は、『オリジナル動画の配信物とコラボしている人』の両方の許可が必要になります。
オリジナル側だけが許可を出していても、コラボ側が許可を出していない場合、削除要請をもらってしまう可能性は十分にあります。
Content IDを利用して良いコンテンツ
先ほど記述したようにゲーム実況や音楽系、コラボ系動画の切り抜きは避けるほうが無難です。
もっとも確実なのは、ひろゆき氏のようにトークのみでコンテンツを成立させている配信者を選択するほうが良いでしょう。
その上で切り抜き動画を解禁している有名人を知りたい場合は、下の記事を参照してください。
まとめ
いかがでしたか?
今回は切り抜き動画をやる為の方法と仕組みについて説明しました。
切り抜き動画投稿者は、
- 著作権者に許可と収益化の配分を個別に交渉する必要がある
- 切り抜きをして良いコンテンツと悪いコンテンツがある
- 著作権者もContent IDに申請するなど準備が必要
繰り返しになりますが、切り抜き動画で正しく収益化するには著作権者に許可を取り、収益の配分を決めた上で動画を配信するようにしましょう。
しっかりとルールを守れば、現段階のYouTubeの状況的に、しっかしと収益化が可能な夢のある仕組みですので、ぜひ有効活用してみてください。
それでは、またお越しくださいませ~
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