滅損とは何か?(減損との違い)

滅損という単語の意味が分からなくて困っている人はいないでしょうか?

似たような言葉に減損という言葉ありますが、実はこの2つには明確な違いがあります。

この記事では滅損の意味を解説します。

私は現在、通信系企業で動画コンテンツやマーケティング業務に従事しております。

この記事を読むと滅損の意味と、減損との違いについて理解できます。

結論は、滅損は造語で減損は会計用語です。

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滅損とは何か

滅損とは、主に電話やインターネット等の月額支払いをしている通信サービスにおいて、特例的に料金を支払わなくても良い処理をする事です。

滅損処理をするという使われ方をします。

通常、インターネット回線の契約は、ユーザ都合で一時的に利用停止するといった手続きをしてもらう事ができません。

ユーザ側が選択できるのは、解約契約かです。

ただし火災や地震で家が焼失または建物が倒壊し、通信環境が使いものにならない事象が、極まれに発生します。

この場合、契約先の通信会社に連絡すると、滅損処理といって家が復旧するまでの間、一時的に『契約は残して料金発生だけ止める』という事をしてくれます。

なお『滅損』という言葉自体は一般的な会計用語ではなく、通信業界の造語のようです。

滅損処理の具体例

滅損処理は、主に大規模災害の時に実施されます。

具体的な例では東日本大震災が挙げられます。

東日本大震災で被災した福島原発の影響で退去を余儀なくされた人達は、一律でこの滅損処理が実施されました。

この場合、ユーザから直接問い合わせしなくても、通信会社から報道発表がされるケースが多いようです。

滅損にならないケース

滅損処理はあくまで火災や地震などの災害起因に相当する特別なケースで適応されます。

つまりユーザ都合で、「長期間旅行に行くため、家を空けるから料金が発生しない様にしてほしい」といった要望には、残念ながら応える事はできません。

上述したとおり、ユーザが選択できるのは解約契約かです。

この2つ以外で料金が減免される事は無いため、しっかりと覚えておきましょう。

自分都合で料金を下げるのは認められないって事ですね

実際にオペレーターのスキル不足によるクレーム等に繋がったケースもあります。

減損とは何か

会計処理のひとつとして減損会計が有ります。

減損会計は、減価償却など通常の費用化処理とは別に、状況に応じて固定資産の帳簿価格(簿価)を減額し、損失を計上する処理のことです。

資産の帳簿価格は、その資産の取得時に支払った金額(取得に要した費用も含む)に基づいて計上し、毎期末評価替えは行わないという取得原価主義に基づきます。

減損会計は平成20年の企業会計基準準備委員会の制定によるものです

帳簿価格を減額するには、減額する経営環境が必要であり、経営状態が市況に対応できなくなってきた場合、強制的に適用しなければならない会計処理です。

 

難解な会計処理の一つで企業側が実施すべきものです。

端的に言うとにモノや権利等の資産価値が下げただけで、現物は残ってる状態の事

つまり滅損と減損は、会計処理として全く別物であり、ユーザ側と企業側の影響範囲も大きく事なる処理方法となります。



まとめ

いかがでしたか?

今回は滅損と減損の違いについて解説しました。

  • 滅損は通信業界用語で、災害起因で料金を支払わくてよくする処理
  • 減損は会計用語で、経営状態に基づき資産価値を下げる処理

特に滅損は通信サービスを受けている人が、災害に見舞われたさいに、生活コストを抑える事ができるお得な制度ですので、覚えておいて損はないでしょう。

それではまたお越しください~

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